平成最後の12月

 

お母さんを泣かせてしまった。

原因を作ったのは私だ。

 

事のきっかけは私が「ママは卒業式に参加しなくていいよ。弟だけで十分んだから」と言った。

別に悪気をもって言ったんじゃなかった。

けどそれは、かえって刃となってお母さんを傷つき泣かせてしまった。そして私にこう言った。

 

—「親を軽蔑してるのか!私と一緒に出かけるとメンツがないから?あんたのお父さんからも同じ扱いを受けて 悔しかったし悲しかった。」

—「電車の中にいた時、あんたが倒れないように あんたの手をとって手すりに近づけてたのに、あんたは手を払った。まるで私を他人扱いしてるみたいに。どれほど悲しかったか!ずっと...我慢してた..」

 

話しを聞き終わり 私はすぐ土下座した。

「ごめんなさい!私の間違いでした。心配させてごめんなさい!ちゃんと反省します!」と言った。

我ながら恥ずかしい...自分を殴りたかった。

 

 

なりより私が一番悔しかったのが

こんなにも近くにいて

何も気づいてあげれなかったこと

傷つけてしまったことだった。

 

軽蔑するつもりなんて全然なかったのに、無意識にそういう行動をしてしまったことに怒りを覚えた。(これも先祖の影響なのだろうか)

その上、いつのまにか自分が一番嫌いな人間になっていた。

 

傲慢で無知な人間に....

 

自分が無知すぎて 本当の親孝行の意味さえ知らないと自覚した。金だけで解決しないんだよ

こいういうことは。

 

 

いつこんな人間になってしまったかと考えた。

そして、日本にいた時の自分の姿が思い浮かんだ。

そうだよ   その頃だよ

 

みんなから変な目で見られるのが怖くて

お母さんのことを無視し始めたんだ

 

 

なんて酷い事をしてしまったんだ私は...

 

 

ブラジルで暮らし始めて、もうあの頃の自分は死んだと思ったけど、まだ私の心の底で生きていた。

かと言ってあいつを殺してはいけない、手を差し伸べないと。お母さんと同じに。

 

 

そしてママへ

叱ってくれて ありがとう